今月読んだ本・みた映画【2023年1月編】

触れたコンテンツはなるべく記録する。

好きなイラストレーターであるぬまがさワタリさんのエントリーを見て、ちょっと面白そうと思ったので真似してみることにした。

numagasablog.com

言われてみれば、経験したことでも書いておかないと結構忘れているものだ。

今月読んだ本

うの花みゆき『雪と墨』
岡野くこ『推し着物』
田中創『小説版 刀剣乱舞無双』
梅津瑞樹『残機1』
カフェバグダッド/比呂啓/じょいっこ『Baklava BANZAI deluxe / ニッポン・バクラヴァガイドデラックス』
梨木香歩冬虫夏草

今月見た映画

マリークワント スウィンギン・ロンドンの伝説
ミュージカル刀剣乱舞 髭切膝丸双騎出陣2019 〜SOGA〜

本について

うの花みゆき『雪と墨』

商業連載おめでとうございます!

yanmaga.jp某創作サイトを何気なく漁った時にふっと見覚えのあるイラストがあり、そういえばこんな話あったなぁ、どこかで見ていたなぁと思ってページを開いたら何よ、商業連載化決定&単行本化決定とあるじゃないですか。嬉しくて買ったわ。

50人を殺害した罪で死刑となった男:ネネオを、斬首寸前のところで「買い取った」大名家の令嬢:フレイヤ。出自も育ちも正反対の2人は行動を共にするうちに「周りから理解されない」ことが共通点にあるとわかりますが...

商業連載ではネネオの経験がより深掘りされ、罪に向き合わなければいけないことが示唆されますが、果たして全うできるのか。一方でフレイヤも実家の動きがやや不穏になってきました。続きが楽しみな漫画の一つです。

岡野く仔『推し着物』

『着物ちゃんとロリータちゃん』の岡野く仔先生の最新作。

twitter.com

気合を入れておしゃれして友達と遊びに行く。楽しみな気持ちは友達の「何そのカッコ、だっさ。」の一言であっという間に崩れてしまった。
会社員の大島かの子は、和装で出かけた時の苦い思い出から「本当は着たいし興味があるんだけれど」着られない、着物への思いを心の片隅に持っていた。電車で見かける素敵な着物姿の人を眺めるだけだったのが、ひょんなことから声をかけられ、着物屋さんに通うことになりますが...

「着物5年生です〜」と後書きで書かれている岡野先生。普段からお召しになっているだけあって着物の解像度が高い!私も和装は好きな方ですが、着始めた頃は帯結びができなくて諦めることもたくさんありました。「長襦袢がなかったら、ブラウスやタートルネックのシャツと合わせてもいい、何なら洋服にカーディガン感覚で羽織を重ねたって楽しい」という着方はもっと早く知りたかったなぁ。

最近マンネリコーデで、という人にもインスピレーションが降りてくるかも。

原案:枢やな、構成:葉月わかな、作画:コヲノスミレ『Disney Twisted-Wonderland The Comic Episode of Heartslabyul』(1〜4巻)

大人気アプリゲーム「ツイステッドワンダーランド」を原案としたコミカライズ。

twisted-wonderland.aniplex.co.jp自分は元々のゲームも5章序盤まで進めており、コミカライズが直近で2章のお話に入ってきたことを知って購入。

ゲームではプレイヤーが突然、異世界:ツイステッドワンダーランドの名門魔法学校「ナイトレイブンカレッジ」の入学式に乱入する(させられる?)ところから始まります。
ディズニー作品のヴィラン(悪役)をモチーフにした世界は、ストーリーからアイテムまで原案の枢やな先生の深いリスペクトが細部まで感じられてとっても掘りがいのある骨太さを持っています。
このコミカライズ最大の特徴は、主人公が剣道部で主将を務めるほどのガチガチの武闘派男子高校生であること。私は「ツイステ、コミカライズするってよ」と聞いた時にてっきり女性が主人公になると思っていたのですが、ある程度ストーリーを知っているがゆえに「これはこれでどうなるの!?気になる!!」と原作ゲームからのアレンジを楽しめました。
ちなみに現在連載中のお話は女性が主人公とのこと。今後も続きが楽しみです。

田中創『小説版 刀剣乱舞無双』

こちらもゲームが原作。
日本刀を題材にした大人気ブラウザ&スマホアプリゲームの刀剣乱舞ONLINEが、これまた大人気なアクションゲームの「無双」シリーズを生み出したコーエーテクモゲームズとコラボして生まれた爽快アクションRPG刀剣乱舞無双」(なんだかややこしいですね)。これを題材にしたコミカライズです。
なんといっても表紙が「十二国記」シリーズの山田章博先生!!美麗な三日月たちを見れただけでもお腹いっぱい...かつこだわり抜いて作られた「無双」ならではの刀剣乱舞を小説で味わえます。
実はまだゲームそのものをクリアしていないので先にネタバレを喰らった形ですが、まぁゲームならではの演出でしか味わえないものがあることを信じ、引き続きクリアに向けて邁進していきます。

梅津瑞樹『残機1』

一言で言うなら「舞台メインに活躍されている大人気俳優が書いたエッセイと短編が載った本です」というもの。でもそれだけじゃないんだ、とい言いたくなる1冊。
過去、この方が出ている舞台を2回拝見する幸運に恵まれ「うぅわめっちゃかっこいい人だ...どんな人なんだろう」とワクワクしながらTwitterを探したら...

なんで。

いやまじでなんなんだこの人wwww。

一方で詩的かつ静かな笑いを誘うハイセンスなツイートもあるんですが、ちょっとこの短時間では見つけられそうにありません。

自分自身では俳優であることを意識しつつ「あなた俳優ですよね」と言われたら「まぁそうですけど...」と微妙に濁した言い方で切り返されるような。本が出たことは嬉しそうなんですが、面と向かって褒めようとすると穴に隠れて出てこない、けれどこちらの様子はしっかり観察しているような。表現することに対して独特の距離感があるような。
歯切れの悪い感想ですが、面白い人が書いた面白い本であることは間違いないです。

カフェバグダッド/比呂啓/じょいっこ『Baklava BANZAI deluxe / ニッポン・バクラヴァガイドデラックス』

「銀座で面白い展示があるよ」と友人に教えられ、尋ねた先は...

見せていただいた絨毯の一つ。


めくるめく中東雑貨の世界でした。

絨毯だけでなく、トルコランプにチャイグラス、可愛らしい刺繍と色使いのソファやスツール、刺繍糸で作られたアクセサリーなど、素敵なものがいっぱい。

バクラヴァ・バンザイ・デラックスの表紙

そんな中平積みされていたのがこちら。

いわゆる自費出版で出された本なんですが、東欧や中東で愛されているスイーツ:バクラヴァをめぐる考察とグルメガイド本です。
確か高橋由佳利トルコで私も考えたに書かれていて「トルコのスイーツ」と言うイメージしかなかったんですが、実際は非常に広い地域で親しまれている食べ物であるようです。
読んだ後はあまりにも食べたい欲が抑えられず、遠出したついでにCARVAANのデリカテッセンバクラヴァを購入。

carvaan.jpくるみとデーツのものをいただきましたが、まぁこれが美味しいのなんの。

本を実際に自分で手に取ってみたい!という人は、今のところ西荻窪にある「旅の本屋のまど」さんに伺うと良いかもしれません。

 

梨木香歩冬虫夏草

やっと読めた...。
梨木さんの文章は昔から大好きなんですが、特に胃もたれしているなぁと思う時に読むと非常によく沁みる感じがあると思います。
昔の山村の暮らしってきっとこんなふうだったんじゃないかなぁ。と、本を開くたびに体ごと森の中に持っていかれていくような、それがまた心地いい。

映画について

今月そんなに見てないな...。

マリー・クワント スウィンギング・ロンドンの伝説

quantmoviejp.comファッション関連のドキュメンタリー映画は大好きです。
当たり前に身につけているミニスカート、カラータイツ、ツイード素材の女性服...実はルーツを辿ると1960年代に大旋風を巻き起こした、イギリス出身のデザイナー:マリー・クワントに遡ります。
マリー本人はアイデア出しやデザインを担当しつつ、ブランドのプロモートや広報は夫が率先して役を担う...事務作業に忙殺されない理想的な環境を保つことができていたのがとてもすごいと思いました。

パンフレットにアン・ホランダー『性とスーツ』を翻訳された中野香織さんが寄稿されていたのがとても嬉しかったです。書かれていたエピソードもじんと来るものでした。

Bunkamuraの展示も予想以上にボリュームがあって、本当は2回行きたかったです。
グッズもイギリス文化の紹介を兼ねた素敵なものばかりでした。


ミュージカル刀剣乱舞 髭切膝丸双騎出陣2019 〜SOGA〜

人気ゲームを原案としたミュージカル...の派生作品...でいいのかな?

www.youtube.com2019年に公演された作品が、国際交流基金の企画で1年間無料配信、しかも日本語・中国語・英語・フランス語・ロシア語・スペイン語の字幕付きで...という異色の舞台作品(なので厳密には映画って言えないかも...しまった)。

「2023年2月19日で配信が終わっちゃうから早めに見よう〜」という呼びかけを見て慌ててみ始めたのですが、開始5分で視聴していたスマホを中断し、画面が大きいPCに切り替えました。

ミュージカル刀剣乱舞に出演している刀剣男士、髭切(ひげきり)と膝丸(ひざまる)が、鎌倉時代末期頃に成立した『曽我物語』を演じます。

壮大な演出と歌声の厚み、散りばめられた日本の舞台芸術へのリスペクト、どれをとっても圧倒される素晴らしいものでした。実際に観劇にゆかれた方は本当に幸運を全身で浴びたんだろうなぁと思わずにはいられません。

あと、日本語字幕付きでみられるのはとてもありがたい!
意外と人間の耳って情報を聞き取れていないので、字幕で情報が補完できるのはとてもありがたく、理解の助けになりました。

そういえば、多くの2.5次元作品ではDVD・ Bru-ray化しても日本語字幕がついていないケースがほとんどだそうで、そんな勿体無いことはやく!やめて!!!と強く思います。

ぜひ、画質と音響の良い設備でお楽しみください。

とりそぎまとめたんで文章にはだいぶ穴があると思います。

今後修正するかもです。

ではでは。