
こんにちは。猫子です。
昨日、紀伊國屋書店新宿本店で開催されたビブリオバトルに参加いたしました。
紹介本等に関しては別途まとめますし、速報形式で知りたい方は下記のTwitter(現"X")をご覧ください。
紀伊國屋書店新宿本店のビブリオバトル、公式ルール説明が始まっております。#bibliobattle #ビブリオバトル
— 花岡猫子🧷 (@okanekoko) 2025年11月2日
終了後の懇親会で、地区決戦に参加された学生さんから「社会人になってもビブリオバトルを続けるモチベーションってなんですか?」と聞かれたのでゴニョゴニョ答えたんですが、思い返しても割と自分にとって大事な話をしていたのではないか?と思ったので、改めて記事にまとめようと思います。
私は2010年に紀伊国屋書店新宿南店(当時。現在のBooks Kinokuniya Tokyo(洋書専門店))で開催された全国大会の予選会に参加したことが、ビブリオバトルを体験するきっかけになりました。
この時にチャンプ本に選ばれなかったことが悔しすぎて、当時通っていた大学で(やや強引に)友人を集めて昼休みにビブリオバトルを開催し、初めてチャンプ本に選ばれた時には全身の血液が逆流する感触があるほど興奮し、午後の講義に集中ができなかった程だったことを覚えています。
で、現在2025年に至るまで、休日や空き時間等に合うバトルがあれば参加している。という状態です。
学生の時は「ビブリオバトルの全国大会に出るんだ」という明確な目標があり、紀伊國屋書店さんや有隣堂さんなどの書店から、カフェスペースなどを借りて広く参加者を募る形式の開催が都内各地で活発だったことから、とにかくいけそうなバトルは行く、という状態だったと思います。
参加するたびに知り合いが増え、面白い本も知ることができて自分の世界も広がる、という感覚が気持ちよかったですね。
何より「とにかくビブリオバトルっていう超面白いゲームがあるんだけど知って欲しいマジで」というモチベーションもギラギラと持っており、「今めっちゃ面白いことやってんだよ!」と一人でも多くの人に伝えたいと思い、Twitterでバトルの様子を呟き続けるようにしました。
で、思い返すと、当時はチャンプ本に選ばれなかったらとにかく落ち込んでました。
好きな本が選ばれないと、まぁ悔しい。
目を泣き腫らすほどではなかったけれど、毎回それなりに落ち込みました。
自分はすごくその本を楽しんだのに、面白さ、楽しさが伝えきれていなかったのかなぁ、と忸怩たる思いを持ちながら酒を飲む、あるいは帰路につくことが多かったです。
だからこそ、終わってから「あなたの紹介本、すごく気になりました」とか「さっきネットで買っちゃいました」とお声をかけていただけると暖かいものが心に沁みました。
また、書店で開催されるバトルに集まる人たちはみんなべらぼうに上手かった。
あらすじや内容を聞くだけで「絶対おもしろいよ!」と確信できる本を選びつつ、どうしてその本を選んだのか、読んで何を感じたのかを明確に語れる方々ばかりで、毎回「そう発表するんだ!」と新鮮な驚きがありました。
これが変わっていったのが、社会人になってしばらく経ってからだと思います。
学生の頃と比較すると、バトルの参加数そのものは大きく減少しました。
ある時「『ビブリオバトルに参加する機会が減った』ということは『ビブリオバトルを大事な時間とするべき』ということなのでは?」と思うようになりました。
何より、対面で行うビブリオバトルは目の前に自分の話を聞いてくれる、生身の人間がいるわけです。日常の忙しい時間の中から、その日のビブリオバトルに来てみようと思ってくださっているわけです。
これ、すごいことでは?
定期開催されているビブリオバトルでもなければ、目の前の方と再会する可能性って限りなく低いわけです。
そんな人に「私はこの本が面白いと思うのでおすすめしますよ」と伝えられるって、素晴らしいことなんじゃないでしょうか。
こう思うようになってから「チャンプを取るためにビブリオバトルをする」という目的が「自分が持ってきた面白い本について知ってもらう」に移動しました。
こうなるともう、紹介できるだけでOK。満足します。
だって目の前の人に知ってもらえたんだもの、それだけで奇跡。ありがとう神様。今日はハッピー!めちゃいい日になった!!
で、ここ数年はこれに+αな変化がきています。
それは「投票の時に『ぎゃ〜〜どれに投票するかめっちゃ迷うんだけど〜〜〜』と思ってもらう」こと。
ビブリオバトルはゲームの最後にチャンプ本を決める投票をするわけですが、この時に「迷う」って状態になるのは一種幸せなことだと思います。
だって「あれもこれも面白そう!読んでみたい!」って思わせたことになりますから。
そうなったってことは、自分の紹介した本が面白がってもらえたってことじゃありませんか。いいじゃん。
あと、終わってから参加者同士で「これよかったです」・「これ迷いました」という会話が聞けることがすごく楽しい。この時に「あ、面白がってもらえたんだ」と心の中でニヤリとするわけです。
...というわけで、今後も「面白そうで投票先に迷う」と思ってもらえるような、良い本を探して楽しくビブリオバトルしていきたいと思います。












