映画「あまくない砂糖の話」

Amazon Primeで見放題に入っている映画「あまくない砂糖の話」を視聴。

あまくない砂糖の話(字幕版)

あまくない砂糖の話(字幕版)

  • 発売日: 2016/10/20
  • メディア: Prime Video
 

 オーストラリア在住の男性が、毎日の食事を「加工済みの(いわゆる)健康食品」のみに切り替えて60日間過ごした様子が描かれている。

中肉中背で活発でお茶目な様子が窺えた男性だが、日が経つにつれ腹がでっぱり、顔が膨らみ、目つきがどんよりとしてくるのがわかる。本人も「集中力がなくなった」と言っており、奥様とSkypeで通話するときも何となく辛そうだった。

この実験は専門家を集めたチームで検査を行いながら実施(だから絶対「同じこと」を真似してはいけない)。
食事内容を変える前と総カロリーは変わらない、しかも「健康」を謳った食品を口にしているのに、検査をすると内臓脂肪が増えて生活習慣病のリスクが上がっていることがわかった。

世の中「脂肪分こそ敵」と言われているが、実は「砂糖の害悪」を計算に入れてないのではないか?と映画は問いかけてくる。

映画で印象深かったのは2つ。

一つは、アボリジニの居住区を訪ねるところ。
オーストラリヤの先住民であるアボリジニは、かつて非常に健康的な食生活を送っていた。しかし、現在は安価なジャンクフードの摂取が増え、生活習慣病にかかる人が増えている。
この状況を打破すべく動いた人もおり、「バランスよく栄養を取ろう!」と啓蒙活動も効果を発揮したものの、結局は予算が降りなくなり元の木阿弥に。

もう一つは、アメリカに取材にゆき、州を回って治療を行う歯医者さんを訪ねるところ。
17歳の男の子が歯の治療に来る場面を収めているのだが...2〜3歳の頃からジュース(それもカフェイン多めの)を飲むことが習慣になっているため、歯が虫歯だらけでボロボロ。簡単な治療でもとても痛がり、虫歯に起因する感染症のため麻酔も効かない...。
それでも彼は「ジュースは飲み続ける」と言う。

甘いもの以外の飲み物について、選択肢がない環境が問題ではないか。

カロリーが少ないからと加工食品をとることより「何で栄養を取るべきか?」を重視したほうが良いのではないか?と専門家は締めくくる。

また「砂糖」と書かれていなくても「異性化糖」などの変わった表記も結局は「お砂糖」なので注意しなくてはならない。どんなものにも入っているため、例えば調味料やドレッシングにも...等考えるとめちゃめちゃストレスになりそうだ。

まぁ、実はこの映画をアイスを食べながら観終わってしまったのだが、気まずくなりながら観る映画もたまにはいいだろう。

 

砂糖の世界史 (岩波ジュニア新書)

砂糖の世界史 (岩波ジュニア新書)

 

 ↑そういえばあったなあと思い、関連文献で付け足し。