こんにちは。猫子です。
もう4月だけど、2月中に読んだ本と映画についてまとめます。
今月読んだ本
紫式部、角川書店編『ビギナーズ・クラシックス 日本の古典 源氏物語』
昨年から楽しみにしていた舞台「禺伝 矛盾源氏物語」(後述)をしっかりと楽しむために、何らかの形で『源氏物語』については知っておかねばならない...。
咄嗟に本屋で目についたこちらを握りしめて読みました(かつて日本文学専攻の友人から「古典を読むなら角川ソフィア文庫おすすめだよ〜」と聞いていたため、本屋さんでも目につきやすかったのかもしれません。ありがとう友人)。
物語のあらすじ・要約・原文・コラムに加え、登場人物の家系図や内裏の見取り図なども収録され、読みやすい1冊でした。
ちなみに人生初の源氏物語。読んだ感想としては「光源氏ってひどい人だなぁ...」という月並みなものに。ただ、禺伝(後述)の感想・考察を漁っているうちにさらに深く読見込める物語であると多数の示唆を受けています。
塚本亮『<図解>「すぐやる人」のノート術』
職場の先輩に勧められて読了。図解版なのですぐに読めちゃいます。
仕事において、自分は「行動は早いがミスが多い」点を何度も注意されており、その点は振り返りながら直していくとして、シンプルに「行動力を上げる方向でも努力したら良いのではないか?」と勧められたのが本書でした。
現在は1. タスコンノートと2. リフレクションノートを取り入れて動いています。
これが面白い。
これまで仕事のタスク管理はExcelの表で作成していたのですが、タスコンノートに切り替えてからは終了したタスクに赤線を引くことが楽しくてたまらず、ぐいぐいと進めています。これまで目が滑る状態だったことに気が付いてなかったんですね。
逆になかなか終わらないものは「付箋を2つに分けて書く?」と考え直したりしています。
高島鈴『布団の中から蜂起せよ』
人に何かを訴える言葉は扱いがとても難しい、と思っています。
国会前や都内を歩くデモや選挙事務所でのボランティアに参加した経験から、人が自分の話に耳を傾けることはそうないと思います。しかも、何か行動を求める話って聞く側もエネルギーが高くないと届かない場合がありませんか。
この本は「布団からどうしても起き上がれない」、つまりエネルギーなんてないし無理つらい、もう何もかも無駄。って経験した人だから書けたんじゃないか、だからこそ届いてほしい。という祈りが詰まってます。
あとこの本、参考文献がたくさん載っているところが大好きです。
アナールカ・フェミニズムに興味があるならぜひこの本を、というリストがいっぱいある。とっても嬉しいことじゃないですか?私はこれを観ながらカーリルの読みたいリストにじゃんすかと入れてます。
高島鈴さんと『トランスジェンダー問題』を翻訳された高井ゆと里さんとのトークイベントも視聴し、とても面白かったです。
藤谷千明『オタク女子が4人で暮らしてみたら。』
祝!文庫化!
Twitterで見かけて気になっていた話題。文庫化を機に読んでみました。
「なんらかのオタクである」ことを条件に集まった女性4人の、真面目で静かで、時に「好き!」に熱くなるルームシェアの情景が心地いいエッセイです。
読後になんとなく思うのは、この本で描かれている状況の面白さって、住環境が変わったからといって「人生激変!」というわけではないこと。
余計な食器を処分しても、通勤方法が変わっても、唐突にパーティをやれるようになっても、それでも毎日は続くし、推しは推していく!な日々は変わらない。
好きな作品を通じて繋がった人々が緩やかにネットワークを持って交流している様子が微笑ましく、各自がオタクであるからこその「軸のブレなさ」が安心感のポイントかもしれません。
藤田和日郎『月光条例』1〜4巻
全29巻。電子書籍で積読状態。まだ5巻までしか読めてないんだ!
それは何年かに一度起こる非常にメイワクなお話。
「おとぎ話」の登場人物たちが「青い月」の影響で凶暴化し、現実世界にはみ出て大暴れしてしまう...この奇妙奇天烈な現象「月打(ムーンストラック)」を止めるため、高校生の2人組・月光とエンゲキブは鉢かつぎ姫と一寸法師と共にバトルを繰り広げていきますが...。
バトル漫画の名手:藤田和日郎先生ならではの大胆な画面構成とアクション、遊びに満ちた「おとぎ話」の再解釈、謎を含んだ月光とエンゲキブの友人(?)関係...。まだお話の序盤なので気になるところがありすぎます。
個人的には禺伝の後にこのお話をふと読み始め、「架空の出来事が現実にはみ出てくる」点に妙な共通点を感じていました。
トマトスープ『天幕のジャードゥーガル』2巻
楽しみにしてました!2巻バンザイ!
シタラことファーティマの行方がますます気になる2巻。
思わぬ形でファーティマの同志が見つかりますが...なんとも、「帝国」とは多くの悲劇を内包するものかなと...。
つづ井『裸一貫!つづ井さん』5巻
え、今回で最終巻!? そんな、でも表紙がまさに「宝塚のフィナーレのすがた」だし、本当に終わっちゃうのかぁ〜〜〜と思いつつ読み始めると、そこにいるのはいつものつづ井さん。
そして最後に重大発表が...という流れ。
まだまだ人生は続きそう。つづ井さんの今後のご活躍、楽しみにしています。
見た映画(詳細)
金の国水の国
いやもう最高!原作となった漫画がそのまま綺麗に映像化されていた形でとっても最高。うん。
音楽がEvan Call氏とあってどっかで聞いたなぁと思っていたら、大河ドラマ「鎌倉殿の13人」や「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」の音楽を担当された方じゃないですかえーーーっ!!!
個人的には終盤にあるとあるシーケンスの映像化をぜひ...と思っていたのですが、ギャグに偏り過ぎてしまう・作画が大変等のこともあって断念したのかなと思っています。素敵でした。
観た舞台
舞台刀剣乱舞 禺伝 矛盾源氏物語
昨年から楽しみにしていた舞台。
内容が衝撃的すぎて、観劇終了から1時間ほど経過してようやく「ああ、観れたんだな」と納得できた舞台でした。
「美しい」とか「面白かった」とか、感想は確かに言葉にできるけれど、何かそれ以上のものが残っているんじゃないか。言葉にするのが難しいけれど、貴重な観劇経験になったことは確かです。
2月は以上!